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五年愛した彼を捨て、私は私を取り戻す
友人たちとの飲み会で、恋人の神谷光一(かみや こういち)が「私にはある」ゲームをしようと言い出した。 ゲームの参加者は、「自分だけが経験したこと」を一つずつ挙げていく。 ほかの参加者は5本の指を立て、その経験がなければ指を1本折る。 すべての指を折った人から脱落し、最後まで残った人が勝ちとなる。 勝った者は、光一に願いを一つだけかなえてもらえる。 私・水瀬美月(みなせ みづき)が5年間、光一に結婚を申し込んでは断られ続けてきたことを、そこにいる全員が知っていた。 だから今度こそ、光一が私にプロポーズの機会をくれたのだと、みんな思っていた。 皆が暗黙のうちに私を勝たせようとするなか、彼の幼なじみである小宮山玲奈(こみやま れな)だけが、言葉の端々で私を追い詰めてきた。 「光一と、冬の初雪を見たことがある。 光一から、手編みのマフラーをもらったことがある。 光一の手首のタトゥーは、私の名前のイニシャルなの。 光一の車の助手席は、いつだって私の身長に合わせてある」 4つ言い終えた時、私に残っていた指はあと1本だった。 それでも玲奈はやめなかった。小首をかしげ、私に笑いかけた。 「このゲームだって、私が喜ぶからって光一が付き合ってくれたの」 胸の中が、すっと空っぽになった。 反射的に光一を見ると、彼は玲奈を甘やかすように笑っていた。この5年間、何度もそうしてきたように、今回も彼女を選んだのだ。 私は最後の指を、ゆっくりと折った。 「私の負けね」 その瞬間、ふと思った。 この恋にはもう、惜しむものなど何も残っていないのかもしれない。
チャプター (1)
第1章
友人たちとの飲み会で、恋人の神谷光一(かみや こういち)が「私にはある」ゲームをしようと言い出した。
ゲームの参加者は、「自分だけが経験したこと」を一つずつ挙げていく。
ほかの参加者は5本の指を立て、その経験がなければ指を1本折る。
すべての指を折った人から脱落し、最後まで残った人が勝ちとなる。
勝った者は、光一に願いを一つだけかなえてもらえる。
私・水瀬美月(みなせ みづき)が5年間、光一に結婚を申し込んでは断られ続けてきたことを、そこにいる全員が知っていた。
だから今度こそ、光一が私にプロポーズの機会をくれたのだと、みんな思っていた。
皆が暗黙のうちに私を勝たせようとするなか、彼の幼なじみである小宮山玲奈(こみやま れな)だけが、言葉の端々で私を追い詰めてきた。
「光一と、冬の初雪を見たことがある。
光一から、手編みのマフラーをもらったことがある。
光一の手首のタトゥーは、私の名前のイニシャルなの。
光一の車の助手席は、いつだって私の身長に合わせてある」
4つ言い終えた時、私に残っていた指はあと1本だった。
それでも玲奈はやめなかった。小首をかしげ、私に笑いかけた。
「このゲームだって、私が喜ぶからって光一が付き合ってくれたの」
胸の中が、すっと空っぽになった。
反射的に光一を見ると、彼は玲奈を甘やかすように笑っていた。この5年間、何度もそうしてきたように、今回も彼女を選んだのだ。
私は最後の指を、ゆっくりと折った。
「私の負けね」
その瞬間、ふと思った。
この恋にはもう、惜しむものなど何も残っていないのかもしれない。
第1話
私は恋人の光一と付き合って5年になる。
その5年間、私は彼に5回、結婚を申し込んだ。
けれど、そのたびに「まだその時じゃない」と断られた。
だから今回、光一が「私にはある」ゲームをしようと言い出した時、誰もが同じことを考えた。
光一は、私がもう一度プロポーズできるように、この場を用意してくれたのだ、と。
私もそう信じていた。
自信満々に5本の指を立て、最初から切り札を出した。
「光一に付き添ってもらって、ウェディングドレスを試着したことがある」
言い終えるなり、みんなが笑った。
「さすが、5年も付き合ってる本命の彼女は違うな。いきなり必殺技かよ」
「美月にそれを言われたら、誰も勝てないって。もう諦めて指を下ろそうぜ」
「光一、今度こそプロポーズから逃げられないぞ」
からかう声と笑いが飛び交い、全員が示し合わせたように指を1本ずつ折った。
頬が熱くなった。次の言葉を口にしようとした時、光一の幼なじみである玲奈が眉を上げた。
「待って!」
玲奈は5本の指を立てたまま手を振った。甘い笑顔には、隠す気もない優越感がにじんでいた。
「それなら、私も光一に付き添ってもらったことがあるよ」
顔に浮かんでいた笑みが、一瞬でこわばった。
個室に響いていたはやし立てる声も、しだいに小さくなった。
玲奈だけは空気の変化に気づかないふりをして、むき出しの悪意を目に宿しながら私を見つめた。
「美月さん、次は私の番ね」
唇に笑みを浮かべ、わざとゆっくりと言葉を並べていった。
「光一と、冬の初雪を見たことがある。
光一から、手編みのマフラーをもらったことがある。
光一の手首のタトゥーは、私の名前のイニシャルなの。
光一の車の助手席は、いつだって私の身長に合わせてある」
そこでわざと間を置くと、玲奈はさらに甘く笑った。
「それから、いちばん大事なこと。このゲームだって、私が喜ぶからって光一が付き合ってくれたの」
玲奈は小首をかしげた。
「美月さんには、どれかある?」
一言一言が、逃げ場もないほど容赦なく突きつけられた。
自分の顔から、少しずつ笑みが消えていくのが分かった。
付き合って5年、光一は私と初雪を見たことがない。
手編みのマフラーをくれたことも、私の名前を手首に刻んだこともなかった。
助手席の高さも、私に合わせてくれたことは一度もない。
私は玲奈より背が高い。乗るたびに足元が窮屈で、背筋を伸ばすことさえできなかった。
それでも5年間、光一が高さを直してくれたことはなかった。
手を強く握りしめ、黙ったままの光一を見た。問いかける声は、乾いてかすれていた。
「玲奈の言ったこと、全部本当なの?」
光一は私を見ようともせず、口元だけで笑った。
「ああ」
たった一言だった。
ひどく軽いその言葉が、頭から浴びせられた冷水のように、全身の熱を奪っていった。
第2話
その瞬間、5年間抱き続けてきた想いが、一気に冷めた。
私が最後の指を折ると、個室は不気味なほど静まり返った。
全員の視線が私に集まっていた。私がどう反応するのか、うかがっているのだ。
私はただ笑い、自分からグラスを手に取ると、酒を一気に飲み干した。
「私の負けね」
見かねた一人が、場を取りなそうとした。
「玲奈、もうやめなよ。今日の主役は光一と美月でしょう?今のはなしにして、もう一回やろう」
「そうだよ。仕切り直そう」
玲奈はその女性に眉を上げてみせ、無邪気な口調で言い返した。
「どうしてなしになるの?」
玲奈は光一の腕にしがみつき、甘えるように尋ねた。
「ねえ光一、勝ったのは私だよね?」
光一は困ったように玲奈の鼻をつまんだ。
「分かった、お前の勝ちでいい。このゲームだって、もともとお前が喜ぶから付き合ったんだ。何をしてほしい?」
玲奈は挑むような目を私に向けた。
「じゃあ今夜は家に帰らないで、私と日の出を見に行って」
グラスを握る手が止まった。
今夜は、私と光一が付き合い始めて5年目の記念日だった。
どれほど忙しくても、毎年この日だけは二人で過ごすと、彼は約束していた。
この5年間で、私も大切にされているのだと思わせてくれた、数少ない約束の一つだった。
光一は眉を寄せ、少し困った顔をした。
「別の日じゃだめか?今日は美月と過ごす約束なんだ」
「だめ!」
玲奈は不満そうに光一の手を取り、さらに甘えた。
「勝ったのは私なのに、約束を破る気?」
光一は眉間にしわを寄せ、ためらいがちに私を見た。
「美月……」
「行ってあげて」
立ち上がった私の心は、自分でも意外なほど静かだった。
「負けたんだから、仕方ないでしょう」
そう言って、彼を振り返ることなく個室を出た。
背後からは、すぐに騒がしい声が聞こえてきた。玲奈が光一に甘えているらしい。
私が負けを認められず、わけの分からないことで拗ねている、と言う玲奈。
それを「やめろ」と制する光一。
けれど、彼が口にしたのはそれだけだった。
追いかけても来なければ、私のために一言弁明してくれることもなかった。
私はふと笑った。
光一も、私が負けを認められないだけだと思っているのだ。
けれど彼は知らない。
私がもう要らないのは、このゲームだけではなかった。
彼と過ごした5年間の恋さえ、もう要らなかった。
……
その夜、私はまっすぐ家へ戻った。
光一のマンションから出ていくためだった。
スーツケースを出し、パスポートや服、アクセサリーを一つずつ詰めていった。
5枚目のセーターをしまおうとした時、クローゼットの中に見覚えのない薄いピンクのコートがあることに気づいた。
光一の服とぴったり寄り添うように掛けられ、まるでおそろいのように見えた。
私のものではない。
反対側の扉を開けると、私の服は壁際に押しやられ、光一の服との間には10センチ以上の隙間があった。
まるで、同じ家にいるだけの他人同士のようだった。
くっきり分けられたクローゼットを写真に撮り、光一に送った。
【このコート、誰の?】
しばらくして返事が来た。
【この前、玲奈がうちで食事した時に忘れていった。急ぎじゃないって言うから、適当に掛けておいただけだ。コート1枚くらいで深く考えるなよ】
その次に届いたのは、玲奈からの音声メッセージだった。
「美月さん、誤解しないでね。あの日は美月さんが会社で残業してたから、光一が疲れてるだろうし邪魔しないでおこうって言ったの。そういえば、光一が作ってくれた豚の角煮、本当においしかった。今度、美月さんも作ってもらったら?」
光一と付き合って5年になるが、彼が私のために料理をしてくれたことは一度もなかった。
以前、熱を出してベッドから起き上がれなくなったことがある。
卵雑炊が食べたいと伝えたのに、彼はデリバリーを頼んだだけだった。
私は短く返した。
【分かった】
そして、トーク画面を閉じた。
友人たちのグループチャットに、メッセージが届いた。
【光一、本当に玲奈と日の出を見に行ったのか?】
第3話
【ああ、さっき出ていった】
【美月はどうするんだ?今日が終われば、二人は交際6年目だろ。来週、光一が美月を家族に紹介するって聞いたぞ】
胸がきゅっと締め付けられた。
数日前、確かに光一からそう言われていた。
次の連休が明けたら実家へ連れていき、婚約の話をするつもりだ、と。
だから私は、今夜のゲームが光一のくれた機会なのだと、あれほど信じ切っていた。
けれど現実は、すべて私の思い込みだったと突きつけてきた。
自嘲するように口元をゆがめた時、玲奈がSNSを更新した。
【真夜中から山まで付き合ってくれた誰かさんに感謝。「私にはある」ゲームの勝ち星が、また一つ増えた】
私に見せつけるための投稿だと、すぐに分かった。
光一と正式に付き合い始めてからの5年間、同じようなことは数え切れないほどあった。
ただ一つ違うのは、以前の私なら、そのたびにひどく傷ついていたことだ。
今夜は「いいね」を押す気にもならなかった。
光一。玲奈と日の出を見て帰ってきたら、別れよう。
……
翌朝、目を覚ましたのは10時だった。
起きた時には、光一はもう帰っていた。
テーブルには温かい朝食が置かれ、彼はソファに座って、SNSに載せる写真を真剣に選んでいた。
私が部屋から出ても、顔を上げようとしなかった。
「テーブルに朝飯がある」
ちらりと見ると、玲奈の好物である魚介の雑炊だった。
私は魚介アレルギーだ。
自嘲気味に笑い、そのまま洗面所へ向かった。
私が雑炊に手をつけないのを見て、ようやく光一が顔を上げた。
眉間にしわを寄せると、次の瞬間には後ろから私を抱きしめてきた。
「まだ拗ねてるのか?」
光一はいつもこうだった。
私が本当に諦めようとするたび、彼はほんの一瞬だけ、愛されているのかもしれないと思わせた。
そして私は、彼が歩み寄るそぶりを見せるたび、何も考えずその手を取ってきた。
けれど今回は、もう疲れていた。
彼の腕を振りほどき、顔を洗った。
一言も口を利かなかった。
光一の顔が険しくなった。
「美月、いい加減にしろよ。昨日はお前だって、負けたら約束に従うって言っただろ。玲奈が勝ったから日の出を見に行った。それでも、帰りに朝飯を買ってきたじゃないか。ほかに何が不満なんだ?」
洗顔タオルを持つ手が止まった。
「昨日は、私たちの記念日だった」
静かに言うと、光一の顔色がわずかに変わった。彼は目を伏せた。
「一度くらい、いいだろ。来年だってあるんだから」
私は笑った。口の中に、じわりと苦みが広がった。
「玲奈と初雪を見たの?」
「大学1年の時だ。お前とはまだ知り合ってなかった」
「手編みのマフラーもあげた?」
「あの頃は流行ってたし、あいつがどうしても欲しいって騒いだから……」
「手首のタトゥーは玲奈のイニシャルで、助手席はいつも玲奈の身長に合わせてある。それに、玲奈ともウェディングドレスを見に行ったのね」
最後まで口にした私の声は、自分でも驚くほど落ち着いていた。
光一は完全に黙り込んだ。
しばらくして、ようやく絞り出したのは一言だけだった。
「そんなに大事なことか?」
胸の奥が大きく揺れ、私は振り返って彼の目を見つめた。
視界がにじんだところで、私はかすかに笑った。
「大事じゃない」
別れてしまえば、もう何一つ大事ではなくなる。
その日一日、私は光一と言い争わなかった。
言いたいことがなかったわけではない。ただ、もう争う意味がなかった。
それでも、伝えておかなければならないことがあった。
光一一人にではない。みんなに知ってほしかった。
私は負けを認められないのではない。
ようやく、このゲームから降りることにしたのだと。
その夜、私は昨夜と同じメンバーを呼び集め、もう一度「私にはある」ゲームを始めた。
もちろん、玲奈も光一もいた。
私がみんなを呼び集めたと知ると、玲奈が鼻で笑った。
「美月さん、昨日だけじゃ負け足りなかったの?今日は何を用意してきたのかな。もしまた負けたら、来週、光一が家族に会いに行く時、代わりに私を連れていってもらう。それで勝負できる?」
挑発する玲奈を前に、皆は顔を見合わせるばかりで、誰も口を挟まなかった。
光一は眉をひそめ、考えるより先に拒んだ。
「だめだ」
第4話
「いいよ」
光一は目を見開き、驚いたように私を見た。
私は彼に目を向けず、玲奈にうなずいた。
「それでいい」
光一の表情が険しくなった。
一方の玲奈は、飛び上がりそうなほど喜んだ。
「約束だからね!」
私は5本の指を立て、玲奈を見た。
「今度は私から始める。
光一と、地下の部屋で暮らしたことがある」
5年前、起業したばかりの光一は、仲間に裏切られて資金をすべて失った。
負けず嫌いな彼は実家に頼ろうとせず、古い建物の地下にある部屋で暮らすしかなかった。
夏は雨水が流れ込み、蚊や虫だらけになった。
冬は氷点下まで冷え込み、布団まで氷のように冷たかった。
そんな部屋で、私は彼と2年間暮らした。
玲奈は悔しそうに指を1本折った。
私は続けた。
「母の形見のブレスレットを売って、光一の会社に資金を出したことがある」
同じ頃、光一の会社は運転資金が尽き、倒産寸前まで追い込まれていた。
何度も酒に逃げる彼を見た。
自分は本当に何をやってもだめなのかと、私に尋ねたこともあった。
そんな姿を見ていられなかった。
私は母が残してくれたブレスレットをひそかに売り、1600万円を用意した。
光一はグラスを手にしたまま、ふと動きを止めた。
何かを思い出したのか、その目にふっと柔らかな色が浮かんだ。
玲奈は唇をかみ、不本意そうに2本目の指を折った。
「もう終わり?次は私の番でしょ」
苛立ちをむき出しにして私をにらんだ。
私は笑った。
「まだよ。3つ目。私は、光一の子を妊娠したことがある」
「えっ?」
その場にいた全員が息をのんだ。
「そんな話、初めて聞いた」
「光一、お前は知ってたのか?」
光一が手にしていたグラスが小さく震え、数滴の酒がテーブルにこぼれた。
それをきっかけに、彼もあの日の記憶へ引き戻されたのだろう。
付き合って3年目のことだった。
あの日、腹痛を訴えた玲奈が、1本の電話で彼を呼び出した。
けれどその日は、妊婦健診で異常を告げられた私にとっても、何より彼にそばにいてほしい日だった。
私たちは激しく言い争い、光一はわがままを言うなと私を責めた。
私は雨の中へ飛び出し、階段から転げ落ちた。
次に意識が戻った時、私は病院のベッドに横たわっていた。
医師から、妊娠していたこと、そして流産したことを告げられた。
知らせを受けた光一は、私の目の前で自分の頬を何度も強くたたいた。
目を真っ赤にして謝り、必ず私と結婚すると誓った。
いつかまた、二人のもとに子どもが来てくれる、と。
その言葉を信じ、この2年間で私は5回、彼に結婚を申し込んだ。
結婚さえすれば、失った子どもが戻ってきてくれるような気がしていた。
けれど、もう自分をだますことはできなかった。
個室では、誰も声を上げなかった。
光一は複雑な目で私を見つめ、かすかに喉を鳴らしたものの、何も言えずにいた。
空になったグラスの縁をなぞる指には、関節が白くなるほど力がこもっていた。
その姿を見た玲奈は、とうとう苛立ちを抑えきれなくなった。
「同情を買うつもり?光一と5年付き合ってきたからって、それが何?昨日のゲームに勝ったのは私よ!」
玲奈が手を振り上げた。
光一はその腕をとっさにつかんだ。
「何をする気だ!美月は俺の彼女だぞ」
「でも、私と日の出を見に行ったじゃない!」
玲奈は目を赤くして叫んだ。
光一は一瞬動きを止め、弾かれたように玲奈の腕を放して私を見た。
後ろめたさと動揺が、ありありと目に浮かんでいた。
私は彼を無視し、玲奈をまっすぐ見つめた。
「4つ目。私は光一に5回、プロポーズしたことがある」
玲奈は憎しみに満ちた目で私をにらみながら、4本目の指を折った。
全員が息を殺し、最後の一つを待っていた。
私は一度言葉を切り、深く息を吸った。
「最後の1本……私は光一と別れることにした」
言い終えた瞬間、光一の目が赤くなった。